音楽(BGM)を選ぶ際の注意点

いろんな形でBGMのご依頼を受けます。
今日は日ごろから思う音響担当として結婚式・披露宴に流すBGMを
決める際に注意しなければ行けない点を書かせていただきます。

<今日のもくじ>

_■BGM音源の用意の仕方
_■必ずご指定して欲しいシーンのBGM
_■歓談BGMの選び方

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_■  BGM音源の用意の仕方
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ご用意いただく音源媒体は会場によって違うかもしれませんが、
CDかMDが大半だと思います。
これは、プランナーさんに必ず確認してください。

一番渡されて扱いやすいのは、CD-R(W)かMD1枚にすべての流して欲しい
曲(BGM)をまとめていただいている場合ですね。

これは、音響担当として大変楽です(笑)。

楽ということは、私たちの間違いが少なくなるということ、
間違いの心配がなくなるということは、いろんなシーンに合わせて流したいBGMを、
タイムリーに流せるようになるということです。

もう少し、わかり易く説明しますね。

通常、2台のCD、MDデッキを使ってBGMを出していきます。
2台ということは、CDが2枚・MDも2枚、合計4枚同時に流すことができるということ。

「違うBGMを同時に流しても、音がかぶさるだけで意味がないじゃない」

といわれるかも知れませんが、同時に流せるということは非常に大事なんです。

たとえば、新郎新婦の入場シーンで「Dancing Queen」を流していたとします。
正面のメインテーブルまで歩んでこられて、ここでお子様からの花束贈呈シーンを
迎える際に、ディズニーのかわいい曲に切り替えたいですよね(笑)。

きれいに切り替えをしたいので、「Dancing Queen」の音量をゆっくり下げていきな
がら、ディズニーのBGMを逆にゆっくり上げていきます。

一瞬音が重なるんです。一瞬だけ。

で、気がついたらディズニーが流れている・・・
これは「クロス」という表現で私たちがよく使う技なんですね。

BGMからBGMへの切り替えをする際、新郎新婦様からお預かりする希望音源をCD(MDでも良いですよ♪)
1枚にまとめていただくと、他3音源分、とっさの司会者のアドリブにも常に対応できる状態を作ることができるんですね。

でも、実際は空いている3箇所のCD、MDデッキのうち1つは歓談BGM用に常にセットしておかないといけないので
実質2箇所分が自由に使える音源テリトリーとなります。

  • 急に司会者が各卓テーブルへ進んで、ゲストに楽しいインタビューを始めとき、
  • 新婦友人のスピーチ中に、お友達の涙が止まらなくなったとき、
  • 余興がコミカルでもっと楽しいBGMが欲しいなと思ったとき・・・

とっさにBGMを流したり、変えたりしたくなるシーンが多々あります。

CDやMDを5枚から6枚・・・それも各シーンごとにとっかえひっかえしないと
流せないような形でいただくと、アドリブ対応の幅がかなり狭められちゃうんです。

できないことはありません(笑)。
そういう状況でも、常に音をタイムリーに出すことが私たちの仕事ですからね。
しかし、私たち同様、新郎新婦様も間違うことがあるんです。

入場BGMを、「1枚目の3曲目」で指定したつもりが「3枚目の3曲目」と
紙に書いてプランナーさんに渡されると・・・もうアウトです(笑)。

事前に必ず指定音源はヘッドホンで確認するようにしていますが、
間違ったBGMがそのシーンで流しても、違和感がない場合は、気がつかないケースもあります。

複数の音源媒体にまたがる指定の仕方は、お互い間違いの元になりますので
できれば、1枚にまとめていただくと良いかなと思います。

ある程度、慣れている音響担当であれば、それでも対応できるかと思います。
でも、会場によっては・・変わって間がない、ようやく慣れてきたかな・・
みたいな新人音響担当がいる場合があります。

彼らはアドリブ対応をする余裕がありません(笑)。

ですからまずミスをしないように、基本に忠実にやります。
ですから、事前に打ち合わせしたBGMと用意してきた歓談BGM以外は流さないと思います。

指定音源をご指定のシーンで流すことが、我々の至上命令なわけです。
これ、間違うと新郎新婦さんからのクレームになり、会場のスタッフさんや
担当プランナーさんにご迷惑をかけることになるんですね。

1台のCD・MDデッキで対応しないといけないミキサー環境もあります。
CD1枚、MD1枚の計2枚の音源しか使えないとなると・・・
おまけに新郎新婦様から、輪ゴムで止められたCDの束をドサっと渡されたりすると
さすがの私も、アドリブをかける余裕がほぼなくなりますね。

その会場のCD・MDデッキが何台なのかとか、
音響担当は新米かとか(笑)・・・

そんなことは聞かなくても良いかと思いますが、
提供していただく音源は、できれば1枚にまとめていただくと
いろんなBGMを流しやすくなるということを、少し頭の隅にとどめていただくと
いいと思います。

パソコンで簡単にまとめることはできます。
もし、わからなければお詳しいご友人にお願いしてみてはいかがでしょうか。

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_■  必ずご指定して欲しいシーンのBGM
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では、1枚にまとめるBGMの内容を簡単にご説明します。

ざっと説明しますと、

○結婚式のBGMとして

  1. 新郎入場時のBGM
  2. 新婦入場時のBGM
  3. 新郎新婦退場時のBGM

○披露宴のBGMとして

  1. 新郎新婦入場曲
  2. 乾杯のご発声直後の盛り上げBGM
  3. ケーキ入刀時の盛り上げBGM
  4. 新婦お色直し時の中座BGM
  5. 新郎中座時のBGM
  6. 新郎新婦お色直し再入場時のBGM
  7. 新婦お手紙朗読時のBGM
  8. 新郎新婦ご両親への花束贈呈時のBGM
  9. ご家族ご退場時のBGM
  10. ゲストお見送り時のBGM

以上が、大体いつも新郎新婦様からお預かりする音源です。

ここで注意していただく点が2つ。

  • 新郎新婦お色直し再入場がキャンドルサービスの際は2~3曲ご用意ください
  • 最後新婦の手紙朗読から花束贈呈も、それぞれ1曲ずつ(計2曲)ご用意ください

なぜだかわかりますよね。

各卓のキャンドルを点火しながらゆっくり進むのに、1曲では時間が持たないからですね。
1曲しか指定がなければ、私たちはそのBGMを何度も頭出ししながら,流し続けないといけません。
なぜなら,指定音源以外のBGMは勝手に流せないからです。

事前にプランナーさんに指定BGMをはみ出すようであれば・・・あとはお任せするとご指示いただいていると
流せます。

また、最後の新婦手紙朗読から花束贈呈も、手紙の長さに拠りますが、
1曲では足りなくなるケースが大半です。

披露宴の一番の山場です。
そこで、BGMをリピートしたくはありませんね。
一瞬音がとぎれますから。
クロスで次のBGMへ途切れることなくつなげて行きたいところです。

ですので、バラードBGMを2曲ご用意いただくほうがいいかと思います。

  • 2人の思い出の歌(BGM)や、ご両親の思い出の曲・・・
  • 初めてのデートの際に見た映画の主題歌・・・
  • お互いが出会われた時に流行っていた歌・・・
  • ご友人との思い出の曲、クラブ活動でがんばって練習した曲・・・

何でも良いと思います。

で、一つ気をつけることは・・・

J-POPは好き嫌いがはっきりしているということ、です。

当日の主役は新郎新婦ですから、2人の思い出のBGMを選択すればいいのですが、
ゲストの方々も、それぞれ曲に対して思い入れがありますね。

ミスチルが大好きで、ミスチルのアルバムから上記のBGMを選曲したとして、
でもゲストの中には、ミスチルが別れの悲しいBGMになっている方もいるかも
しれません。

考えすぎでしょうか(笑)。

どんな曲(BGM)を選択しても必ず同様の危険性がありますが、
ことJ-POPは皆さん聞かれる機会が多いところから、その確率はぐーんと
あがります。

また、歌詞が明確になりますから、結婚式にそぐわないフレーズが出てきたり
するときもあります。

先日、歓談のBGMにつんくの「シングルベッド」を選択された方がおられました。
さすがに、プランナーさんに言ってその場でご確認させていただきました(笑)。

あと、「J-POPでがんがんに流して」しまうと、カラオケボックスみたいに
なっちゃうんですね(笑)。

ご両家のご親戚やご両親がいない、ご友人だけで楽しくお食事会もかねて・・
という場合はそれでも良いかと思います。

でもそうでない場合、J-POPのご依頼があれば、アップテンポのボサノバと
J-POPを組み合わせて、くだけ過ぎないように気を使いながら流すように
しています。

私の職場のプランナーさんは、上記の理由からアメリカンPOPをお勧め
されているようです。

でも、「どうしてもこのJ-POPを」というご希望があれば、全然問題はありません。
プランナーさんにお申し付けくださいね。

また、上記にご紹介したシーン以外にもBGMが必要な場面があります。

  • 結婚式が終わり、ガーデンなどでフラワーシャワー入場する際のBGM
  • ブーケトスでゲストがブーケをキャッチした瞬間の盛り上げBGM
  • そのまま、ガーデンでの写真撮影時のBGM(歓談ですね)
  • 新郎新婦のプロフィール紹介のバックでそーと流すBGM
  • 披露宴の半ばで楽しくゲームをする時のBGM
  • 急なサプライズで流すBGM
  • 余興の内容に合わせて流すBGM

一つ一つのシーンで、「その次に何が起きるか、ひょっとして・・」と
予想して、空いているデッキに音源媒体をセットしておくんですね。

先日の披露宴で実際あったのですが、
新郎新婦がお色直しで2人同時退席をされることに急遽変更になりました。

サプライズで新婦のお母様と新郎のお母様がエスコートすることになり、
計4名での退場となったんですね。

ご指定の退場のBGMをセットして待ち構えていたのですが、
2人のお母様がご指名されてメインテーブルに進まれるとき・・・

私はとっさにロイ・オービンソンの「Oh Pretty Woman」を流しました(笑)。
お母様はお二人とも口に手を当てて、恥ずかしそうにされていましたが、
皆さんBGMに合せて手拍子をして盛り上がりました。

そして、実際の4人での退場の際は、ご指定音源にクロスで切り替えました。

お一人のお母様だけだと、そのお母様の雰囲気をみてかけるかどうかを判断
しますが、お二人の登場、両家のお母様のそろい踏みです。

ものの十数秒のシーンですが・・・
「ここは流しても差し支えなかろう」ととっさに感じたんですね。

こういうアドリブが出せるかどうか・・・なんですね(笑)。

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_■  歓談BGMの選び方
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最後に、歓談BGMの選び方です。

歓談BGMを選ぶポイントは、

  • 曲調がアップテンポで明るいBGMであること
  • 披露宴の前半後半でBGMを変えること

です。

歓談ですから、ブルースやバラードは適さないですね。
軽快でアップテンポな曲が適しています。
私は、特に歓談のご指定がなければアップテンポで楽しくなるような
ボサノバをかけます。

ボサノバも夕暮れが似合う渋ーい、暗ーいBGMもありますね。
そういうBGMはかけないようにします。

ギターの歓談BGMもありますが、明るい曲と、もの悲しい曲が両極端
なんですね。

ギターは、しんみりさせたい時、新郎新婦のプロフィール紹介や
ご友人のスピーチ時に、バックでうっすらと流す・・・
そんな使い方を、私はしています。

あと、これも私が心がけていることなのですが、
披露宴の頭から、ずーと同じ歓談BGMを繰り返し流し続けない。

食事歓談のスタートから最後の花束贈呈まで、
同じ曲調のBGMが流れていると、「とりあえず流しているだけ」って
感じるゲストは必ずおられるのではと思うんですね。

2人からの指定音源以外は、同じ歓談BGMをくるくる繰り返し流し続ける
音響担当は、たくさんいるとおもいます。

もし、プランナーさんとのお打ち合わせの際、曲調は途中で変えて欲しいと
お伝えされても良いかと思いますよ。

それくらい対応できない音響担当はくびですから~(笑)。

私は、新郎新婦の入場から主賓挨拶が終わり乾杯と同時に食事がスタート
するところから、新郎新婦がお色直しで中座されるあたりまでを、
アップテンポで上品なボサノバBGMを流します。

2人がいなくなってから、徐々にアメリカンPOPに切り替えていきます。

次のお色直し入場曲が、イケイケのBGMだったら、イケイケの底抜けに
明るいアメリカンPOPを、

ちょっと、しっとり目のBGMでの再入場であれば、大人し目のアメリカンPOPを
かけるようにしています。

もし、準備に余裕があれば、歓談の時に流して欲しいBGMとして
別にCDやMDでご用意されると、より2人の考えている雰囲気に近い披露宴に
なるかと思います。

前半は式場の音響担当が持っている歓談BGMで引っ張って、
盛り上がってきたところで、後半以降かけて欲しいBGMをご用意していただく
という使いわけが良いと思います。

大体、15曲くらいを目安にピックアップされてはいかがでしょう。
ただ、なるべくアップテンポで明るいBGMを(笑)。

伊藤 由奈の「Precious」とか桑田 桂祐のバラード曲をBGMに指定される
ケースがありますが、

・・・ちょっと、扱いにこまるんですね(笑)。

後半、お2人のお色直し再入場から披露宴は一気に盛り上がります。
ご友人の余興なども、プログラム的にこのあたりから差し挟んでいき
ますね。

この雰囲気でバラードっぽいBGMは・・・活気付いている雰囲気に
水をかけるような気がして、非常にかけづらいです(笑)。

お打ち合わせをする式場には、必ず各シーンに合せてBGMの見本表
なるものが、必ずあります。

そして、CDの形で借りることもできると思いますので
一度、プランナーさんにお尋ねされたら良いかと思います。

いまどき、サンプルBGMもないような式場聞いたことがありませんから(笑)。

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仲居 一平 の紹介

結婚披露宴で音響演出を担当させていただいております,仲居 一平と言います。 音響担当の立場から,「本番の結婚披露宴」を見させていただいて, 心に残る演出やスピーチ,思わずうなってしまう”妙な”選曲などを,できるだけ臨場感を持ってお伝えしていきたいと考えています。お忙しいカップルさんの結婚準備に少しでもお役にたてれば幸いです♪
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